東京brary日乗

旧はてなダイアリー「東京brary日乗」から移行しました。2019/2/28

美術館食堂

昼前に郊外の家を出て、ぐずぐずしていて明後日閉幕してしまう「吉村順三展」を見に、芸大に行く。かつて芸大は入ることもできなかったが、法人化のため「ショップ」などもできていて驚く。展覧会場に入ると、予想外の人出でさらに驚く。建築関係の人が多そうであり、熱心に図面をみている。
私は図面はわからないが、何だか胸がすっきりするような、はったりのない展覧会で気持ちよくみた。たくさんの人で混んでいるのに、みな森の中にいるように穏やかにしている。
家にはどこか「たまり」=COZYが必要と吉村順三は言った。私の現在の住まいの間取りは、「溜まるべきところ」が「通路」のようになっていて、ずっと居心地の悪さを感じているから納得した。毛糸帽の青年は、展示してある彼のことばを携帯にメモしている。
今日からステーションギャラリーで前川国男展もある。


帰り東京都美術館の食堂に行くと、果たしてファミレスのような小洒落た風(ミュゼ・なんとか)になっていてがっかりした。「美術館食堂」であった時分、好きでよく通ったのであるが、コーヒーを頼むと絵具の絵のついたスティックの砂糖がついてきた。入るのをやめて、公園名物の熱い肉まんをたべる。今日は冬至である。