新橋から丸の内まで

郊外の危機を救うため、ねこのぬいぐるみを探しに博品館トイパークへゆく。開店とほぼ同時だったが、店の前にはたくさんの観光客が待っていて、店内の日本人は私ひとりだった。ないので、デパート三軒とソニープラザをみたが、ない。ねこのぬいぐるみというものがそもそもあまりない。あってもかわいくない。
ねこを求めているうちに、だんだん寄る辺ない気持ちになってきたので、「ＴＨＥ有頂天ホテル」をみることにした。売店で買ったパンを食べるところを探すと、一角だけテーブルの隅があいている。しかしその目の前に、アポロキャップをかぶった、どうみても役所広司にしかみえない人が座っている。誰も気づかない。

映画館を出て丸の内を歩き、前川国男展をみた。木造の、最初の紀伊國屋で本を買いたかったと思う。丸の内では、変な復元が進んでいる。オアゾで二冊買って帰る。
○秋庭俊『帝都東京・隠された地下網の秘密』新潮文庫
○鈴木貞夫『日本の文化ナショナリズム』平凡社新書

♪猫の夜会ライブラリー　ＴＨＥ有頂天ホテル
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