東京brary日乗

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八犬伝

郊外の主が『南総里見八犬伝』を読んでいて、山古志村の闘牛について書いてあると言っている。挿絵もある。八犬伝は、日本全国を回ってときどき作者は薀蓄を書きたくなるから、よく読むと司馬遼太郎のようだ。


闘牛の巻のあとには「附けて記す闘牛考ならびに小狗(ちぬ)の略説」があり、闘牛はよいが、なぜ小狗(犬)があるかといえば、「これらのよしを書きつめて、好るものに示さばや、と思ひつつ、さる暇のあることなければ、久しうして得果たさ」なかったからである。今回、「こはその概略のみなれど、八犬伝の名にしおふ、ちぬの事しも漏さじとて、暗記のままにしるすになん。」


○小狗(ちぬ)の種類
所云八種は、つまり、ちゃんぱげ、(中略)つまりは、その毛つまりて、長からぬ
をいふ、ちゃんぱげは占城毛(ちゃんぱげ)なるべし。


○紅毛狗(をらんだいぬ)は、或は魚鳥、或いは琉球芋をもてこれを養うなり。