エーミール、飛ぶ教室
録り溜めていたケストナー映画のうち、『エーミールと探偵たち』『飛ぶ教室』をみる。『エーミール』はポニーとグスタフを入れ替え、なおかつグスタフは「教授くん」でもあるという大胆な変更を行っているが、この入れ替えは現代に設定を変更したケストナーリメイクシリーズに共通しており、男女の役割もかなり意識的に変えている。
『飛ぶ教室』をロードショーで見たとき、相当設定を変えていながら原作の持ち味を損なわないのに感心したが、『エーミール』をみて、この入れ替えが違和感を相殺する手口であるのに気づいた。私は原作ではエーミールが好きなのだが、一般的には『飛ぶ教室』が傑作とされる。これもリメイクを見て気づいたことだが、『飛ぶ教室』はベク先生と禁煙車という大人の物語が並行してあり、なおかつ彼ら(=元少年)は子どもと大人の中間的存在として位置しているので、作品全体のスケールを大きくしているのであった。
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