手島葵のこと

昨夜、あまり気が散らなそうなラジオをつける必要があってＮＨＫＦＭを流していたら、９時から「ゲド戦記」関係者の番組になった。鈴木敏夫プロデューサー、音楽担当の谷山浩子、主題歌を歌って出演もしている手島葵（１９）が出て、手島のデビュー盤である『ゲド戦記』のイメージアルバムから曲を流した。
問題は、鈴木プロデューサーがヤマハの人から渡された手島葵のデモＣＤである。アコースティックギターだけを伴奏にした『ローズ』のフルコーラスで、谷山浩子も誉めていたが、誉めるという次元ではない。全身鳥肌。

手島葵は、ちいさな声で「××がとっても大好きです」としか喋らない（「とっても大好き」なのは、エラ・フィッツジェラルドだったりコロボックルだったりする）のだが、が譜面をみないで何度もテープを聴いて、二週間かけて一曲を覚えるそうである。耳がなければ歌えない歌、きいたことのない声。ゲドのアルバムを買う予定はないが、デモＣＤをアルバムにして出したら間違いなく買う価値がある。私は昨夜はじめて、手島葵を知ったのであるが。