郊外の夜遊び

長い夕方を楽しむため、夕食後家の周りを掃除してから、自転車で郊外の町に繰り出す。
郊外の町は線路と並行に走る国道を隔てて、古い町と新しい町に分かれている。郊外の家は新しい町にあるので整然と同じような家が並んでいるが、古い町は坂がいくつも蛇行して、直線的に走ることができない。しかし方向を頼りに進めばいつしか水辺の道路に出る。
水辺の洋品店で、めぼしをつけておいたヨガ用の衣料などを入手して店を出ると、日はおちていたがほんのり明るい。十代の子がデートをしそうな夜なり。

郊外の主のために借りてきた、佐藤愛子『今は昔のこんなこと』（文春新書）を行きがけに読み、髪が染まるのを待ちながらローレンス・レッシグ『コード』（翔泳社）を半分ぐらい読む。