2007-07-10 棒がいっぽん ゆうべ眠れないので、そのような夜に読むためのまんがの棚から、高野文子『棒がいっぽん』を抜いてよむ。『棒がいっぽん』は、どこか知らない修道院でひっそり作られているお菓子のような作品集である。不眠の原因である雑念はたちまち浄化された。 高野文子はきわめて寡作で知られるが、このようなものをいつも描いていたら、たちまち精神は枯渇してしまうだろう。高度に普遍的なものをかく、ということは大変なエネルギーを要すると思われる。