東京brary日乗

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こんぴら襖絵

brary2007-08-15

猛暑。午前中本を借りに学校に寄ると、講堂前広場にたくさん蓮の鉢が並んでいた。
今日は友だちと約束していたので、昼前に根津に出て「茶房はん亭」で一緒にごはんをたべる。「季節のごはん」は彩のきれいな焼き野菜と鶏肉の丼(茄子の白味噌和え、味噌汁、香の物。豆かんつき)。
食後、言問通りを北上して芸大美術館で開催中の「金刀比羅宮書院の美」展をみる。 去年の今ごろ、四国行きと野球観戦を兼ねるため、今年の目標として坊ちゃんスタジアム阪神戦をみるということを掲げたが、こんぴらさまは向こうからきた。あまり予習しないで行ったが、展覧会の内容は書院の襖をそのまま持ってきて、会場の中にいくつも「書院」を再現するというものであった(一部キャノンのインクジェットプリンタで出力した複製あり)。


こんぴらさまの書院は驚くべき内容であった。代表的作者は応挙、若冲、岩岱だが、やりたい放題である。モチーフは虎であったり松であったり菖蒲であったりするが、書院というような落ち付いたものではなくて、あまりに大胆。四方があるのをよいことに、片面がそっくり陣幕だったり砂浜だったりもする。金色の雲がたなびいたり、極彩色の蝶が舞ったりする。
若冲の「花丸図」は一枚の襖に十の花が描かれているが、猛烈に派手でたまげた。これをし遂げるエネルギーには「恐れ入りました」というほかない。アヴァンギャルドの博覧会。こんぴらさまはえらい。
地下で絵馬と歌川広重「名所江戸百景」展もみて友だちとさよならし、上野公園を抜けて広小路から地下鉄で帰る。