夏の匂い
今日は仕事がないので、渋谷の松濤美術館まで河野通勢展を見に行く。朝方の豪雨が止んで、空は梅雨明けのように真夏の色をしている。地下鉄の渋谷駅は副都心線の開通で構内の様子が変わっており、迷って宮益坂の方に出てしまった。ちょうど昼時にかかる時分で、ガードをくぐるとき、食べ物屋の厨房から漏れてくるあたたかい臭気がぶわりと辺りを覆い、ハチ公前の交差点ですれ違った女の子からはソニープラザの匂いがした。
寄り道せずにまっすぐ帰り、学業を本格的に再開するために改めて項目を整理したり、すべきことの優先順位をつけたりしてすごす。杉浦由美子『ケータイ小説のリアル』(中公ラクレ)、松原一枝『改造社と山本実彦』(南方新社)を読む。