東京brary日乗

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松屋町から天神橋

brary2008-07-19

7時半の新幹線で大阪に行く。もう泊まるところはないので、大阪駅の中にあるホテルをとってある。


荷物を預けて、まず用事を片づけるべく地下の大丸にゆくが、数が足りなかった。阪急は適当な店がないので、食品売り場に定評のある阪神百貨店に行ったら、すはらしくてきぱきした人が手配をしてくれた。さすがは阪神百貨店である。侮れない。郊外の主への土産として「甲子園カレー」を入手し、タイガースグッズ売り場も堪能。朝からしていた頭痛の気配もとぶ。


終了後、今日の主目的地その一、松屋町に及ぶ。松屋町はわたしにとっては一種の聖地で、そのものは既に生産されていなくても一度見ておかねばと思っていた。玩具問屋街だから、東京では蔵前に相当するが、アーケードが整備されている様子からしても、どちらかといえばかっぱ橋商店街に近い。

松屋町の場合、ドコモで新規契約すると「冷うどん」がサービスされるらしい。行先を国際児童文学館にするかどうかを直前まで悩んでいたので詳しく下調べしてこなかったのだが、空堀商店街はここからつながっているのだ。大変。


目的地その二は天神橋筋だから、松屋町をそのまま北上すればいいのに、あやふやな土地勘で天満橋に出てしまう。灼熱の中をずっと歩いたので、地図を確認しがてら駅ビルのジュンク堂に行くと、場所がわかったばかりか天神橋筋に「大阪市立住まいのミュージアム」というものがあるのを知った。

これが思いのほかすぐれていた。災い転じて福となった。フロアは近世と近代に分かれていて、近世の方は町家を再現している。規模からしても、深川の資料館によく似ているけれども、入って出るだけでなく、通り抜けもできて、一つ一つがかなり丁寧に再現されている。台所もただの住まいと薬屋では違うし、銭湯があるのも面白い。

近代はジオラマで構成されている。ジオラマは全部で6つあって、八千草薫のナレーションによるストーリーに従って見てゆく趣向だが、最初にある街並のジオラマが突然下がって、上から家の内部のジオラマが降りてくる。八千草薫の主人公は、空堀の床屋(さっき空堀であめんぼうが3つある床屋さんの写真をとったばかり)、バス住宅、団地と住まいを変える。


近世の部には参考になる展示もあって解説されていたから図録を買って、古本をみたり天神様にお詣りしたりしてバスに乗り、再び阪神百貨店で荷物を引き取ってホテルに戻る。