下丸子のショーケース

夕暮れの京浜東北線にのって、蒲田経由で下丸子にゆく。落語会。
単独行でないので、はねてから食事をとることにする。飲食店は線路をはさんで会場と反対側にありそうなので、踏切を渡る。東急多摩川線は、歴史は古いが未だ三両編成で踏切がある。
渡ると、駅改札の隣にまず「喜楽亭」がある。喜楽亭はかなり大きな駅前食堂で、建築はおそらく戦後だが、相当に年期が入っている。９時をすぎようという時間なのに、暖簾が出ている。大規模の証拠に、ショーケースは四段あって、六品ぐらいずつ並べられる。実際は、最上段には「お銚子・サントリーオールド・ビール（大びん）各１」が説明なく並ぶから、「前は大規模だったが今はそうでもない」が正しい気がした。下丸子には大企業の工場も多いので、仕事帰りに立ち寄ったり、二階の座敷で宴会がたびたび行われるような店だったと思われる。

心ひかれたけれども、同行の友（liさん）の同意を得られなかったので喜楽亭には入らずに、別の店で食事をしてかえる。