ＮＨＫでちあきなおみをみる。
好きだからみたのでいいのはわかっていたが、認識は甘かった。余人を持って代えがたい歌手である。「朝日のあたる家」を日本語（訳詞・淺川マキ）で歌うのを聴いて、五感をやられるような衝撃である。ＣＤの広告をよくみるが、流行歌以外の彼女の仕事についてよく知らなかったので、迂闊と思うほかない。歌いたいと思う歌を探して、歌っていたのだった。たとえば矢野顕子のように。
平成4年の「愉快にオンステージ」の映像が多用されていたが、そのステージセットは明らかに、１９２０年代に村山知義が築地小劇場につくった舞台装置「朝から夜中まで」の再現である。スタッフの思い入れも尋常ではない。
