東京brary日乗

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ボタニカル・ガーデンにて

brary2007-01-10

朝製作物を学校に出してから、ドトールのコーヒーを戸外で飲みつつ何をするか考える。風もなく美しい冬晴れである。何をしてもよいが、小石川植物園に行くことにした。菊坂を抜け、こんにゃくえんまの大亞堂書店の店先(ねこがいた)をひやかし、ぶらぶら行く。冬の平日なので、三人ぐらいしか人がいない。鳥のさえずりと、鴨がたてるわずかな池の音しかしない植物園をひとりで散歩した。小石川植物園は今東大の研究施設だが、元々徳川の御薬園である。


展示を見たかったので最初に一番端にある博物館(旧東京医学校)にゆくと、本日休館である。無断立入禁止なのに、子猫が無断で立ち入っていた。しかしもし開いていたとしても、一旦博物館に入ってしまうと植物園には戻れないしくみ(なぜか?)になっていて、そんなことはどこにも書いていなかったから、私のように最初に博物館に行く人は愕然とする。
森側をぶらぶらと戻り、昼になったので売店で肉まんがあるかどうか訊いた。肉まんはなく、「安いケーキセット」しかないので丁寧に断ったら、売店の人は携帯電話で「肉まんどうするの?餡まんも!」と誰かに話した。


ベンチにすわって目を閉じたり開けたりしていると、右斜め前方から大きな茶ブチの白猫がぎょろぎょろと鳴きながら一直線に向かってきたので対峙した。何ももらえなかったので、しばらくして去った。
博物館と真反対にある柴田記念館に行ってみればあさってまでの写真展示がある。柴田記念館は、柴田先生(偉い)の研究室であり、大正時代に建てられた小さな建物は焼失していない。大きな窓から日が差し込み、若くはないが、たたずまいの美しい方がひとり座っておられる。隣にガスストーブがあり、上にやかんが載せてある。
写真も面白い(震災のとき、避難所になった植物園にはバラックが建った等)が、陳列してある何種類もの松の実に驚嘆した。夏みかんぐらいある松ぼっくりもある。ブラジルの松の実は、三年かけてなる。四センチぐらいある。植物に魅入られる人がいる理由がわかった。
美しい方からうつくしいボタニカル・カードを三枚買って、茗荷谷から地下鉄に乗る。


なお、提出した製作物の概要は、
①650グラム
②4.656メガバイト
である。