東京brary日乗

旧はてなダイアリー「東京brary日乗」から移行しました。2019/2/28

田園調布から入谷まで

二年前の春お世話になった先生にご報告をするため、田園調布にゆく。目標である「ジェリー藤尾の家」にジェリーはいつまで住んでいたのかわからないが、今回もただちに連れて行ってもらえた。二年ぶりにお会いする先生は、お若いころはさぞかしと思われる大変な二枚目でいらっしゃる。しかし御年80歳におなりであり、前回よりややお疲れがみえるので、1時間あまりお邪魔して失礼(前回は3時間に及んだ)することにした。

しかし帰る方向を誤り、気づくと多摩川がみえる。もう一度戻ってタクシーの様子(空車が走る方向は駅に向かっているに違いない)をみたりしてさらに迷い、「急坂」を下ったところにある八百屋さんに道を教えてもらってまた「急坂」を上がるが「急坂」だけあってきわめて傾斜しているのであった。しかも歩いている人はほとんどいないのに「急坂」の途中では工事をして整理の人がおり、うろうろしていることがばれている。
ようやく田園調布フタバの制服を着た女学生2名を発見したので尾行し、駅に到着した。


日比谷線直通に乗って入谷までゆき、台東区立中央図書館を見学した。台東区は図書館があまり充分ではなかったが、最近中央図書館が立派になった。合羽橋にある。池波正太郎文庫も移っている。入るとすぐ左に池波文庫はあり、ミニミュージアムのようになっている。ゴージャスですらある。遺品、絵、蔵書など。すばらしいのは隣接する時代小説の部屋であり、ここでは時代小説をキーワードで検索することができる。郊外の主は荒木又右衛門の講談ではない時代小説を読みたいといっていたから、検索した。海音寺潮五郎が適当かと思われる。海音寺全集は親戚からもらったのが家にあるのだった。
しかし残念なのは郷土資料コーナーである。浅草、蔵前には(わたしにとって)重要な歴史があるがそういうものはない。すべて戦災で失われた。


田園調布と入谷はとても雰囲気の異なる町であるが、一本の電車がつないでいる。交通とは不思議なものである。