東京brary日乗

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真実と正直

原武史『滝山コミューン1974』(講談社)を読む。

(1962年生まれの著者による、東京都東久留米市の滝山団地と滝山第七小学校をめぐる物語。1970年初頭、滝山団地という環境と、日教組の教研活動に熱意をもつひとりの若手教員、校長の交代などいくつかの条件を得た七小では、純度の高い集団主義が実践された。そこに違和感をもつ少年は、名門中学受験によって脱出を果たす。)


『先生とわたし』、『日本橋バビロン』と読みつないでいるのは偶然のようでもありそうでもない。いずれも「私」の重要な物語であって、全員そのことを自覚して敢えて書く必要があって書いている。真実はひとつでないが、正直はひとつである。『滝山〜』は、要所要所に現在の「原節」と、やや恥ずかしい小学生の「原君」がでてくるので、やけに正直な気がした。もちろん、「原君」を知る人はそうでないというかもしれないが、わたしにはわからない。


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