何かが部屋の中で

旧正月。次なる作業のためにまたのそのそと歩む。夕方、部屋の中で何かがピーピーと鳴るが、あまりにもすべてのものがピーピー言う生活なので、何が鳴っているのかわからない。ファックスであるらしいところまでつきとめたが、原因をつきとめられないうちに出かける時間となり、ピーピー言わせたまま自転車で新橋演舞場前のコーヒー店まで激走す。

待ち合わせはうなぎ書房さん。立川談幸の新刊『談志狂時代』（サイン入り）と、家元が謹呈のときつかう千社札をいただき、幸せ。いつも本をくださるので、心ばかりのお礼として佃の佃煮をお渡しした。誘ってくださったので銀座のライオンにゆき、さらに二時間あまり、さまざまなお話をして尽きない。たのしい気持ちで演舞場まで戻って自転車で帰ると、部屋の中はまだピーピー言っているのだった（原因がわかったので現在は黙っている）。