東京brary日乗

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花形の奇襲

久々に「巨人の星」をみる。
運の良いことに、花形が消える魔球を破る回(「花形の奇襲」)だった。消える魔球は、振り上げた足でボールに土をまぶし、ホームベースの前で地面すれすれになるように投げると、土ぼこりが立って消えるしくみであることは知られている。


花形の奇襲第一打席目は、花形の前に出た田淵がむやみに盗塁したのちホームスチールを試み、しかしホームベースには手を触れずにボールが「消える」地点を手で押さえる、というものである。二打席目は、そこにわざとヘルメットを落として消えなくする。
いずれもかなり汚い作戦だが、何より「田淵が」盗塁、という点が奇襲である。川上のタイムでマウンドに駆け寄った長嶋が、花形の行動を「理論的に理解し」て説明したのも意表を突く。


次の打席で本当に消える魔球を破るとき、花形が心の中で「初恋より男の真剣勝負を選んだ」ことを明子に詫びたので、明子への想いが初恋だったことを知る。花形は意外に晩生である。