彼方からマラカス

学内に勤める友と学内で食事をした。先週も会ったばかりであるが、「今日は数十年前に借りたものを返す」といって袋を取り出すのであけてみたら、それは
「マラカス」
であった。小さな椰子の実をくりぬいて作ったような土産物のマラカスで、「メキシコ」と書いてある。毎月何かがくるという類のものを買って、ついてきたもののような気がする。家にあった。友人に貸したのなら、高校生のときに「バンド活動」で貸したのである。忘却の彼方にあった。いま、マラカスを返してもらっても、どうしたらよいのか途方にくれる。今日は彼女の誕生日で、テーブルの上にはわたしがあげた「バースデー団子」と「マラカス」が載っている。
ところでその「バンド活動」において、わたしはレスポールモデルのギターを弾いていたのである。