東京brary日乗

旧はてなダイアリー「東京brary日乗」から移行しました。2019/2/28

踏切とカンボツの間

いつ書こうかと思っているうちに、どんどん日にちが経ってしまうのである。これを書いているのは25日だが、するとそれまでの間が不自由なので、いんちきしている。町屋で下車した。サンパール荒川で行われる、(告知していないために発売日の夕方でも余裕でとれた)立川談春独演会のチケットを「町屋文化センター」で受けとる目的である。


町屋文化センターは、京成町屋駅のところにある。文化的な催し(書道展)が行われていた。町屋は地下鉄と京成と都電の三駅があって、それらに入り混じって官だか民だかわからない建物がいくつも建っている。ショッピングセンターもあるが、それはモダンなような、あまりに下町のような感じである。スターバックスの店舗内に、赤札堂の二階が引っ越してきたようにみえる(東京23区東北地区以外の方にはわかりにくくてすみません)。
意外性しかない。大変、魅力的である。


最も「あっ」と思うのは、京成町屋駅から都電の線路を隔てた付近で、どう「あっ」かといえば激烈に昭和だ。昇降客の最も多い地下鉄と、堂々たる都電の駅前からほんの少し離れたところで、マイナーな私鉄の高架と路面電車の線路が交わる。駅前であるのに、その一画は駅前であることを放棄している。ノスタルジックなものではなく、捨て身の昭和であって、そこから踏切の方に抜けるごく狭い路地は、「カンボツ」のためバイクが禁止されている。陥没しているならば人も危ないが、そこは臨機応変の判断だから通行した。