東京brary日乗

旧はてなダイアリー「東京brary日乗」から移行しました。2019/2/28

レトロ大阪

久々に大阪を歩くことになったので、難波に出る。昼食を摂るのに心斎橋をうろうろすると、創業昭和9年という小さな洋食屋(正確には洋風料理とある)をみつけたので入る。洋風弁当(オムレツともう一品〜エビフライ、ハンバーグ、ポークチョップ、ローストチキンをえらぶ。)がメインのようなのでそれにする。ハンバーグは薄味であるが、自店で挽いているのがわかり、もたれない。そして売物だけあって、オムレツがなんとも言えずうまい。今まで食べたオムレツの中で一番である。店の名は「ニシモト」。


満足したのでなんばグランド花月前のワッハ上方に行ってみるが、今日は休館日なのだった。返す返すも残念である。ワッハ上方のあるビルの三階まではジュンク堂なので、ここでしか手に入らない図録などないか探したが、なかった。しかし講談社文庫「米朝ばなし」があり、これは迂闊にも見逃していたので即購入する。


地下鉄で淀屋橋に出る。暮れに「古書ほうろう」で買った海野弘の「モダンシティふたたび」に出ていた界隈の、古い建物探索をリクエスト。北浜から一本ずつ道を歩くが、高麗橋通道修町通など薬種問屋のあたりは、実に血湧き肉踊る。「おたな」そのままのつくりで営業している薬屋もあれば、1920年代、30年代あたりのビルがそこかしこに残る。大きな建物はレストランやカフェになっているものもある。東京は出遅れたが、大阪は間に合ったのである。すっかり堪能したあと入ったコーヒー屋「エムゼービー」は、「世界の珈琲を集める大阪珈琲界の先駆的」存在なのだった。期せずしてレトロづくしの一日。


ニシモト http://www.kuidaore-osaka.com/fumi/05_modern/05-03.html
ワッハ上方 http://mic.e-osaka.ne.jp/kamigata/