仏壇を買いに

田原町まで行ったのは昨日の朝。
あたりをつけていた店の地図をよくみると、開店は９時とあるのですぐ出た。この店にしたのは、何代目かの経営者が比較的若くて、伝統工芸品も現代調のものも丁寧に紹介されていたからであった。調えようと思っている、うちにふさわしい小さなものも充実している。

一般に、カタログやインターネットで紹介されているものを現物でみるとよくない（おとり商品）であることが多いが、今回は現物のほうがよかった。ただちにきまる。仏壇屋に行って、これがほしいといってあってすぐきまることは少なそうに思う。ただし、仏具には時間がかかった。

接客してくれたのは茶髪のお兄さん。客はわたし一人なので、少しずついろいろなパターンで見せてくれる。無理に揃えさせようとしないで、省けるものは省いてくれる。それぞれの品のよいところ、こまるところを説明してくれる。さいご、モダンでコンパクトなデザインのシリーズにしようと決めそうになったところ、その線香立ては灰を使わないでいいが、すこし強い風が吹くと線香が落ちるおそれがある、と言ってくれたので、オーソドックスな小ぶりの線香立てに決まって、ほかはてきぱきと決断できた。
モダンデザインのほうがだいぶ高かったのに。

持ち帰って花を供え、無事仏さまをおまつりした。仏壇屋にしてみれば小さな商いであるのに、実に気持ちよく買物できたのでみなさんに勧めたいが、何分仏壇なのでお勧めしがたいのが返す返すも残念。

『小説新潮』の「談志一代記」終了。聞き手が終始ヨイショなのが気に入らないが、最終回は志の輔登場。今宵の談春独演会は別用によりキャンセルせざるを得ず（泣）。しかし落語の友となりつつある心の友に行ってもらった。