東京brary日乗

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商店街のバラエティ

brary2008-02-09

『東京人』今月号は商店街特集。戸越銀座にも大山ハッピーロードにもひるまないが、ジョイフル三の輪には弱い。ジョイフル三の輪ときいただけで、「もはやこれまで」という思いになる。
深川図書館に行くときに通る、形容の難しい清澄通りも載っていたが、購入動機となった商店街の形成史や東西比較、商店街ファーニチャー(アーチやすずらん灯)、の記事を興味深く読む。


郊外の家にゆくが、底冷えのする日なので、買物は近い方のショッピングセンターで済ませることにした。
郊外の家は大規模分譲地の端にある。ショッピングセンターは、この住宅地を分譲したデベロッパーが作ったが、付近に流通大手のGMSができたために「センター」でなくなり、小売店舗も半分以上閉店した。核のスーパーもローカルなところに変わり、二階は百円ショップになっている。さびれてはいるが、30年経過してそれなりの趣が出てきたといえなくもない。


というようなことを考えながら自転車を押していると、安売りの酒屋から出てきた、ジャンパーにアプロキャップの「オッサン」という感じの人が口笛を吹いていて、それはおお、「早春賦」。

そして、あまり積極的に営業していないホームベーカリーで一斤だけ残っていた食パンを買うと、かなり嬉しそうな顔で「これ、バラエティに富んじゃってるけどいいかしら?」と言われた。確かに、袋の中のパンは厚さが5ミリから1.5センチまである。「スライス失敗の集積」のようにもみえる。しかし味が変わるわけではない上に、わたしは巻寿司でもかまぼこでも端っこの切り落としが好きなのであり、パン屋さんの語彙は豊かである。商店街ではいろいろ面白いことに遭遇する。