東京brary日乗

旧はてなダイアリー「東京brary日乗」から移行しました。2019/2/28

五反田タイフーン

十数年会っていないのに、何の前触れもなく白昼電話のあった人(既報)と「食事でもする」ため、五反田にゆく。食事は東京デザインセンターというものの中のイタリアンレストランでご馳走になる。ランチはパスタか、魚か肉料理。一見すると最近ありがちな印象なのに、非常においしいので驚いた。適当なランチプレートでなはくて、「食事」になっている。


白昼の人は、店長(真田広之似)と親しい。ことばが似ているのできいたら、同郷(宇部)の隣町どうしだったので仲良しになった。この人は、打算のようなものはみじんもないのに、およそ関係のなさそうなあらゆる人と、たちまち親しくなる才能がある。そのような人なので、十数年ぶりに呼び出されたわたしは、1990年代初頭に手伝いかけた仕事(無償)についてのブレーンストーミングを世紀をまたいですることになり、二時間後には代官山でデザインプロダクツの会社を経営する人のところについて行って、同じ話をすることになる。


仕事の内容は、デザインプロダクツとはほとんど関係ないのである。そもそも、白昼の人の本業(は何なのか永遠にわからない)も、デザインプロダクツとほとんど関係ないのである。わたしはデザインの方とはもちろん初対面で、一生出会う可能性はなかった。今後お会いするかどうかも疑問である。しかし、白昼の人とその方は互いに無償の顧問契約を結んでいるので、いつ何を話してもいいのである。その方のご意見は、「ヴィスコンティのようにぶっちぎるのがよい」であった。


どういう一日だったのかを説明するのは、白昼の人がどういう方なのかを説明するのと同じぐらい難しい。それらの出来事の中で、わたしが何であるのかを理解するのも難しいから、渋谷駅の東横のれん街でパンを買って、台風にあわないうちに帰る。