入浴の季節

郊外の家でねこを洗う。
大変勘がいい。抱き上げた瞬間、尋常ならざる声をあげて鳴く。近所の人が虐待で通報しないかと気が気でない。入浴を恐怖してウンチをする癖がつき、案の定した。したが、今回は（半分しか浸からない）バケツ入浴だったので、ウンチはバケツに浮遊してすむ。

入浴後は、ベッドの上などにあがらないよう居間に監禁し、生渇きの状態で梳いてやるとまた大量の毛が抜けて、たいへんさっぱりした。それらの作業中、「に」とつぶやきながら、目に涙を浮かべている。風呂に入れてウンチをするねこもいなかったが、泣くのもいなかった。偉そうなくせに意気地なしである。
夜はものすごくゴキゲンにしている。因果関係を学んで欲しい。