こわい話を９０分

春以来「だめなご様子」であった理由の二つは遠征にある。
毎週、神奈川県と世田谷区に遠征している。遠征するだけならいいが、９０分ずつ話すことになっている。話す内容は自分で考えねばならないし、そんなに考えがあるわけでもないのに、のべ２５回も話さねばならない。そしてオーディエンスは二十歳の女子と七十歳男子である。そもそも私の話はいつもショートカットで、９秒ぐらいで済む。性格がそうである上に、さんざんトレーニングをしてしまった。

９０分あると思うと「ゲバゲバ」のように詰め込んでしまうのもよくない。
うまくいったと思っても、ちょっと油断するとゴムのように戻る。
もう人生の半分はとうにすぎているのに、ディテールたっぷりの「こわい話」などを練習しなくてはならない気配である。うーむ。